ピンクの空
大森はなにも言わない。まだあたしの話が終わってないのわかってるから。
「大森と離れるのも、翠とはなれるのも、2組のみんなと居られなくなるのも嫌だ。1人になるの怖いよ。ばらばらになるのなんて嫌だよ。」
『なつみはさ、大丈夫だと思うけど。だってさ、夏美って存在だけでみんな元気もらってんじゃね??夏美は一人にならないから。俺、保障する。』
たまに大森とは、こうやって深い話する。
普段見れない大森が見れるから、ちょっと嬉しい。
『大丈夫だって。』
大森があたしに笑顔を向けた。
日に焼けた、いかにも野球少年って感じの大森が
あたしに向かって思いっきり微笑んだ。
その瞬間、地球がひっくり返ったんだ。