ピンクの空
下を向いて何か紙を見ながら歩いてる先生にむかって、あたしは駆け寄りながら叫んだ。
「せんせーい!!ちょっと、お願いあんの!!」
あたしに気付いた先生は、ちょっと小走りで近寄ってきた。
野球部の顧問の菊地先生は、2年生の数学担当で、結構かっこいい。
『どうした?』
あたしは息を整えながら、話した。
「先生、大森、悪くないよ。あたしが悪いの。ごめね。大事な時期ってわかってるのに。本当にごめんなさい!!」
『え?なにが?』
「あたしのせいで大森、今日途中から部活無断でや休んじゃったから・・・ごめんなさい!!大森、サボろうとしてたわけじゃなくて、本当にただグローブ取りに来ただけなんだよ。だから、だから・・・試合に出さないなんていわないで?」