愛玩~夢幻の秘密~

そんなに人形が大事?


「こんなのたいしたことないだろ?」


フッと笑った。


「でも…血。」

「オマエがやったことだ。責任持て。」


グッと唇に押し当てられた手。


「あ…。」


ひるんだのは一瞬。


ゆっくりと口を開けると。


そっと手に舌をはわせた。


流れ落ちる鷹都の血を舌で絡め取って。


それをゴクリと飲み込んだ。


「よくできた。」


優しい言葉はその一瞬。

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