愛玩~夢幻の秘密~
発覚
「なあ、アニキの手、どうしたんだろうな?」
テーブルに座りながら、ソファにいるあたしを見た。
「葵織に聞いても、知ってるはずないだろ?」
「そっか。」
朝、いつものように柚夢と郁人が話してる。
知ってるけど…
言えない。
それより。
まだ長袖の制服で良かった。
傷…郁人に見られたら。
言い訳できないもん。
ギュッと腕をつかんだ。
「最近は、アニキも珍しく帰ってきてるし。女にでもフラれたか?」
柚夢の何気ない一言が引っ掛かって。
「えっ!?鷹都って、彼女とかいたの?」
食いついてしまった。