愛玩~夢幻の秘密~

「だって、郁人くん。」


チラッと柚夢が郁人の顔を見た。


「まあ、いいんじゃない?」


郁人も返事に困ってる。


「葵織ちゃん、郁人くんも健全な若い男の子よ?結婚するまでお預けって可愛そうだよ。」


呆れてるけど。


そんなの分かってる。


でも…


本当の事なんて言えないよ。


「ほら、遅刻するよ?」


郁人が見かねて助けてくれた。


「あっ!!本当だ。」


慌ててカバンを持った。


「送って行くよ。」

「え?でも郁人…仕事。」


珍しい。


郁人が学校まで送ってくれるなんて。

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