愛玩~夢幻の秘密~
ここで止めてしまったら、呼吸が止まっちゃう気がして。
もう、歩き出せない自分がいるから。
心臓が限界値まで脈を打っても。
破裂してこのまま倒れた方がマシ。
だから、ひたすら走り続けた。
5分も走ると気持ち悪くなってきて。
段々と足が動かなくなった。
ダメ…カラダ…ダルい。
気持ち…ワルイ…
標識にもたれかかって、呼吸を整えようとしたけど。
気持ち悪くて立っていられなくて。
視界までボケてきた。
ヤバい…倒れそう。
うつろな目の前に、急に車が一台止まった。