愛玩~夢幻の秘密~

「葵織ちゃん?」


目の前で止まった車から降りてきたのは柚夢。


「ご…めん。」


言葉と同時に柚夢の腕の中に倒れ込んだ。


「葵織ちゃん!?」


柚夢の声が、かすかに聞こえるだけ。


反応も答えることもできない。


そのまま車に乗せられて。


気づいた時には、自分のベッドの中だった。


「柚夢…?」


ベッドの横でイスの背もたれに頬つえをつきながら座ってる。


「貧血だって。」

「あ…うん。ありがとう。」


ゆっくりと起き上った。
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