愛玩~夢幻の秘密~
「約束は守ったよ?」
ジッと顔を覗き込んできた。
「あ…イジメとかじゃなくて。」
どうしよう。
この先の言葉が出てこない。
「リストカット…。」
ボソリとつぶやいた。
「うん…じゃないけど。」
リストカットって言われればそれまでだけど。
その原因なんて言えない。
「昔の傷じゃないもんね?…どう見ても、昨日、今日についた傷だよ。」
「そうなんだけど…。」
どうしよう…
どうしたらいいの?
「だけど…なに?」
どうしよう…