愛玩~夢幻の秘密~
「郁人に…言わない?」
恐る恐る聞いた。
「言わない。郁人が心配するだろ?」
「うん。だから…。」
「言えない。葵織ちゃんの体を見たなんて言ったら、殴られそうだもん。」
って、笑ってくれた。
なんか…。
この笑顔が安心させるっていうのかな?
ほんの少し。
心が落ち着いて。
「…あたしね…。」
話しかけたと同時。
「大事な日に、無断欠勤だけは止めてくれよ。」
あたしの柚夢の視線は、一瞬でドアの声に向かった。