愛玩~夢幻の秘密~
…ミトレル
そんな言葉がふさわしいかも。
「どうした?」
その言葉にハッと我に返って。
「あっ…初めて笑った顔見て。驚いただけ。」
思わずホンネを口にしてた。
「オレも人間だ。笑う時もある。」
ほら。
また無表情。
「でも…怒ってるイメージしかないから。」
言い過ぎた?
チラッと鷹都の顔をうかがった。
「愛想笑いは疲れるからな。プライベートの時は表情くらい好きにさせてくれ。」
「プライベート?」
なんか。
鷹都からは程遠いイメージ。
「当たり前だ。自分の家でも仕事の顔をするのか?」
「それは…。」
言いかけた。
でも、グッと言葉を飲み込んで。
新しい言葉を必死で探して。
そうじゃないと。
あのことを聞いてしまいそうで。