愛玩~夢幻の秘密~
「…柚夢。」
胸が苦しくて。
呼吸が止まりそう。
「柚夢がどうしたの?」
「友達を妊娠させたって…。」
こんなにいっぱいのウソ。
ギュウウッと胸が締め付けられるのに。
平然とした顔できるあたしって…。
どこまで最低なんだろう?
「それは怖いな。」
郁人のその笑顔。
ずっと見ていたくて。
胸を締め付けるウソが、これ以上口から出てこないように。
そっとキスをした。
閉じた目の中に、郁人の顔なんて見えないけど。
触れた唇から少し驚いてるのが分かる。
だけど…
それはほんの一瞬で。