愛玩~夢幻の秘密~
正直、どうしていいのか?
困ってるのが本音。
でも…断る理由がないから。
鷹都のことは。
きっと。
どうにかなるって思うしかない。
その心の中が曖昧な返事になっちゃってる。
「よかった。」
ギュッと抱きしめてくれる腕の中。
素直に喜べないよ。
鷹都の顔が頭から離れない。
あの冷たい言葉が。
不安をかき消すように。
強く目を閉じて。
ギュッと強く郁人にしがみついた。
ごめんね…郁人。
こんな時にまで、鷹都を思い浮かべるなんて。
ゆっくりと目を開けて。
郁人の顔を見上げようと体を離した。