愛玩~夢幻の秘密~
「…やっぱり来ていたのか。」
リビングドアから聞こえる声。
まさか…。
「アニキ?どうしたんだよ。」
郁人が振り返ってビックリしてるけど。
目を大きく見開いて。
体を動かすこともできないくらい驚いてるあたし。
どうして鷹都がここに?
ウソでしょ?
何かの見間違いとか。
あたしの中の冷たい鷹都が見せた幻だと思いたいのに。
しっかりと郁人の目の中にも鷹都が見えてる。
…幻なんかじゃない。
しっかりと鮮明に。
鷹都がここにいるって実感する。