愛玩~夢幻の秘密~
「たまには、オレも息抜きくらいしたくなるさ。」
いつもの冷たい笑いを浮かべながら。
あたし達の目の前のソファに座った。
「そうか…でも、アニキがここに来るのは珍しいな。いつもなら海外まで行っちゃうだろ?」
「休みが取れないからな。オレだって急に息抜きぐらいしたくなる時もあるさ。」
笑ってるけど。
明らかに視線はあたしを向いてる。
そんなに監視がしたいの?
「来週には3日くらい連休は作れるけど…。」
郁人がカバンの中から手帳を出して。
予定を確認してる。
…そっか。
郁人は秘書課だった。
だったら鷹都も郁人の行先も分かっちゃうってことだよね。
「郁人だって、突然連休を取っただろ?」
「えっ?」
突然て…。
まさか。