愛玩~夢幻の秘密~
体が動かない。
まるで、金縛りにあったみたいに。
ピクリとも体が動かない。
ドクン…
ドクン…
怖いくらい心臓が鳴って、ジンワリと手が汗ばんでる。
一体、どうしちゃったの?
なんとかゴクリと息を飲んで。
視線だけ影の方を向いた。
「アッ…アニキ!?」
郁人の声にビクッと体が反応して。
金縛りのように動けなかった体に自由が効くようになった。
ゆっくりと振り返った視線の先に…。
まるで氷のような雰囲気の男の人が立ってる。
「あ…あの。」
誰?って聞きたいのに。
まるで男の人の冷たいオーラに巻きつかれて身動きが取れないかのように。
言葉も出てこない。
それに…