愛玩~夢幻の秘密~
「離して!!」
海に着くなり、力いっぱい腕を振りほどいた。
「何をそんなに嫌がる?」
「当たり前でしょ?鷹都のこと、大っ嫌いだもん!!」
思いっきりにらみつけた。
「嫌いで結構。お前に感情は求めていないから。」
不敵な笑みを浮かべながら、グッと顔が近づいてきた。
「どうしてジャマするの?」
今日は負けられない。
あたしは、郁人と結婚するんだもん!!
これからの2人を守りたいから。
ここで負けるわけにいかない。
「心外だな。小さいことは見逃してやるって言っているだろ?」
「だったら、こんな所まで追いかけてこないでよ。」
見逃すつもりなんてないでしょ?