愛玩~夢幻の秘密~
「追いかけられては、何か困ることでもするつもりだったのか?」
ジッと覗き込むその瞳の奥。
氷のような真っ暗な世界しか見えなくて。
「そ…そんなんじゃないけど。」
自然と体が震えてくる。
顔をそらしてももう遅くて。
ヤバイ…。
鷹都の闇に浸食されそう。
「だったら、オレがいてもかまわないはずだ。」
頬に触れた手。
海辺はまだ少し肌寒いのに。
触れた唇だけは温かい。
「な…放し…。」
鷹都の体を押しのけて。
慌てて逃げようとしたのに。