愛玩~夢幻の秘密~

アニキが帰って来なかったのも納得できる。


葵織を遠ざけようとしたり、冷たく当たるのも。


引き取ると決まったのも急だった。


全てが極秘に進んでいたことも。


何もかもが当てはまる。


「本当に…アニキの子供なんだな?」


行き場のない心が。


冷静を保つのが精一杯。


だから、もう一度。


念を押すように確認した。


「そうだ。」


アニキは余裕だ。


サラッと答えるその言葉で分かる。

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