愛玩~夢幻の秘密~

「よし。先方には話しておく。」

「ああ…。」


写真を返すと、そのままアニキの部屋から出た。


まさか…葵織が。


アニキとアニキの母親の子供だったとは。


似ているのも納得できるよ。


俺は今まで、アニキに指示されるまま。


何もかも葵織に教えてきた。


服の選び方。


髪の長さ。


言葉づかいも。


シャンプーからメールの打ち方。


使う香から爪の長さまで。


全部、アニキの娘だったから。


あんなにうるさく指示を出していたんだ。

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