愛玩~夢幻の秘密~
「…なあ、どうして愛しあっているとは言わない?」
「え?」
「オマエは、いつも大事と言うが、どうして郁人を愛していると言わない?」
「それは…。」
フッと鷹都から視線をそらした。
だって。
なんて答えていいか分かんないんだもん。
「本当に愛しているなら、オマエを連れて逃げてもいいだろう?愛を勘違いしていないか?」
「勘違いって…」
「愛する人なら、状況がどうとか…例え寝たきりになろうが、一緒にいたいと思えることじゃないのか?オマエは郁人を愛しているんじゃなく、単なる憧れにすぎないんだ。」
鷹都が冷たいとかじゃなく。
言葉の意味がグサリと心に突き刺さる。
なのに
「違うもん!!!」
強く否定して。
グサッと刺さった何かを。
感づかれないようにしてる。