愛玩~夢幻の秘密~

「じゃあ、なぜ郁人を追わない?」

「…どこにいるか知らない。」


教えてくれないじゃん。


どうやって探せばいいの?


「調べる気持ちもないのか。オマエは、ただ傍観(ぼうかん)しているだけだな。」

「だって誰が教えてくれるの?大体、鷹都はなぜ、あたしと郁人のジャマをするの?」


鷹都がジャマしなきゃいいだけのことでしょ?


「ジャマなどはしていない。言ったはずだ。オマエには背徳を教えてやるってな。」


痛いほど強く。


引っぱられた腕。


「……っ!!!」


苦しいくらい。


激しいキス。


もう、鷹都の人形なんかに成り下がらない!!


ギリッと舌を噛んでやったのに。

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