愛玩~夢幻の秘密~

もしかして、エレベーターで向かってくれてる?


淡い期待が崩れ落ちそうな心を何とか支えて。


もう一度、ガラスドアの前に来た。


うつむいて、ゆっくりと目を閉じて。


「ねえ…郁人?」


涙声で微かにしか出ない声。


そして、ゆっくりと顔を上げて。


目を開いた瞬間。

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