愛玩~夢幻の秘密~

「いつもそばにいるの?」


郁人じゃなくて。


いっつも鷹都。


あたしは、郁人がいいのに。


鷹都なんか、大っ嫌いなのに。


「…オレじゃ、ダメなのか?」


暴れ出しそうなあたしの体をそっと包むように抱きしめた。


「鷹都なんか大っ嫌い!!!!」


思いっきり叫ぶと。


力いっぱい腕を振りほどこうとした。


なのに。


鷹都の力がグッと腕に入って。


あたしの腕が痛いだけ。

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