愛玩~夢幻の秘密~
偽物の恋人
朝になっても、家の中の空気が重たい感覚。
気のせい?
まだ混乱してるのかな?
そう思いながらリビングに行ったけど。
郁人も柚夢もいなくて。
…柚夢は同窓会でお持ち帰りでもして、昨日は帰って来なかったのか。
郁人は?
気になって仕方なくて。
朝、リビングにいなかったことがないから。
コンコン…。
郁人の部屋まで来ちゃった。
「ねぇ…今日は送って行ってくれる?」
心臓は爆発しそうなくらい鳴ってるのに。
いつもの口調で言いながら部屋のドアを開けた。