愛玩~夢幻の秘密~
「柚夢なら、もうすぐ帰ってくるけど?」
「…いや。」
急に黙ったまま。
郁人が目の前のソファに座った。
いつもなら。
このまま他愛もない会話をしてたのに。
今日は…
お互いに話さないでいる。
きっと、郁人も何を話したらいいか分からないんだと思う。
うつむいたまま。
重苦しいオーラを漂わせてるもん。
こんな郁人。
見たことなくて。
いつもなら、ふんわりした雰囲気だから。
「あ…あの。」
あたしから話しかけたら。
ちょっとはいつもの郁人に戻るかな?