愛玩~夢幻の秘密~

郁人はフッと顔を上げると


「なあ…それが葵織の意思なのか?」


ポツリとつぶやいた。


「…あたしの意思?」


何のこと?


「いや…ごめん。何でもない。」


フッと目をそらして、うつむいてしまった。


「ね…。」


何の事だか気になって。


郁人に聞こうとしたのに。


「来ていたのか。」


そう言いながら、鷹都がリビングに入ってきた。


「ああ…。」


重苦しく答えた。

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