愛玩~夢幻の秘密~

急に激しい気持ち悪さが胃から込み上げて。


飲み込んだスープをベッドの上に吐き出してしまった。


「おとなしく口にすればいいものを。」


呆れる鷹都をすり抜けて。


慌ててトイレに駆け込んだ。


気持ち悪すぎて。


空っぽのはずの胃の中なのに。


トイレの中で何度も吐き出そうとむせていた。


しばらくすると落ち着いて。


トイレのドアにもたれながら。


ゆっくりとトイレから出てきた。


「…顔、真っ青だけど?大丈夫?」


バッタリ出くわした柚夢が、心配そうな顔をして。


あたしに手を差し伸べた。

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