愛玩~夢幻の秘密~
「神乃木も葵織ちゃんも…気持ちを出した瞬間、相手に拒否をされるのではないかって不安なんだろう?だから神乃木も素直にはなれない。」
「プライドの高い人だしね。でも、なんでわかったの?」
「葵織ちゃんに土下座させた時は驚いたけど、そこまで葵織ちゃんの気持ちが本物だったらから、あの神乃木が土下座してまで手放そうとしなかったんだよ。アイツ、情なんかとか言っているけど、一番、情が入っているのはオマエって言いたかったけどね。」
なんて笑った。
「神楽だって、人のこと言えないでしょ?」
ムギュっとほっぺをつねりあげた。
「いたたたた!!!」
悲鳴と共にほんの少し赤みをおびたほっぺを手で押さえた。
「もう、イジワル!!」
プックリとホッペを膨らませた。
「イジワル…ねえ。本物のイジワルなら、この先のあの2人を楽しみになんかしないよ。」
そう言いながら、ふくれ上がったホッペにチュッと軽くキスをした。
「そうやって、いつもご機嫌取るんだから!!」
ムッととがった唇は、少しずつゆるんでいく。
「それで機嫌が直るのは、誰だろう?」
イジワルな笑みを浮かべながら。
そっと抱き寄せた。