愛玩~夢幻の秘密~
迎える時間
神楽さんが用意してくれた部屋には、大きなベッドがひとつだけしかなくて。
鷹都と2人で、この部屋で過ごせって言われても。
戸惑うばかりで、言葉すらかけられない。
窓辺にたたずみながら、沈黙の続く部屋の中に言葉を探そうとしている。
鷹都は、ソファで仕事だと思うメールをしている。
あんなことがあったのに。
顔色ひとつ変わらない。
いつもの冷たい表情のまま。
だから、よけいに言葉を探してしまう。
さっきの事…
どういう意味だったの?
鷹都は、何を思っているの?
疑問を言葉にしたいけど。
重たい空気がそうはさせてくれない。