愛玩~夢幻の秘密~

見えない怖さで、1人でうずくまって動けなくなってしまいそうだから。


柚夢の後を追いかけるように、リビングから出て行った。


玄関の前に、柚夢の車が止まっていて。


運転席であたしが乗り込むのを待っている。


急いで助手席に乗ると、バタンッとドアを閉めた。


「どこに行くの?」


シートベルトを締めながら、運転席で車を走らせ始めた柚夢に問いかけた。


「ひ・み・つ。」


ニコッと笑いながら、車を走らせた。


車がついた先は、柚夢らしいって思って。


「ねえ、まさかとは思うけど…」


眉をゆがめながら、車のドアに小さく身を縮めた。


「あったり~!!」


助手席のドアを開け、身を乗り出しながらカチャッとシートベルトを外すと、強引に腕を引っ張って。


地下の駐車場からエレベーターに乗せられた。


「絶対にムリ!!」


必死に柚夢の腕を振り払おうとしたのに、力が強すぎて腕が痛むだけ。

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