愛玩～夢幻の秘密～

だから、午後から降り始めた雨なんか憂鬱とも思わなくて。


約束の時間が待ち遠しかった。


午後4時45分。


正門前って約束だけど。


『傘持ってきてないから、教室で待ってる。着いたらメールして(-“-)』


柚夢にメールしたのに。


返事ない。


「もう！！自分からデートとか言っちゃっててさ。メールの返事も返さないなんてひどいよ。」


もう、37分も遅刻してるのに。


仕方ない。


歩いて帰るか…。


迎えに来るっていうから、傘だって持ってきてないのに。


ずぶ濡れ覚悟で正門まで歩き出した。


♪～♪♪


やっと柚夢から連絡きた？


もう、濡れちゃったじゃん！！


怒りのメールを送ってやろうと、ポケットの中から携帯を取り出した。


…えっ？


『着いた。』


って。


郁人！？