愛玩~夢幻の秘密~
「もう、自分の感情を抑えることが出来ない。」
ジッとあたしの目を見て。
ゆっくりと話し始めた。
「どういうこと?」
「…どっちか選んでくれ。」
「選ぶ?」
「俺が目の前から消えるのと…。俺と付き合うのはどっちがいい?」
「ちょっと待って、意味が分からない。」
急に消えるとか付き合うとか。
そんなの何が何だか分かんないよ。
「そのまま。どっちかを選んで…。」
郁人の目は真剣なままで。
冗談でも嘘でもないって分かる。
だから…あたしも真剣に
「あたしは…郁人と付き合う。」
ハッキリと答えた。
たとえイケナイ恋でもいい。
郁人と一緒だったら。
だって、郁人のいない生活なんて考えられないから。