愛玩~夢幻の秘密~
「ごめ…。」
謝るしかできないよ。
「どうして謝るの?」
「だって…郁人も宝石にはならなかったって、ガッカリしたでしょ?」
「違うよ。」
「じゃあ!?」
ビックリして目を開けると、困惑した郁人の顔があった。
「好きになってた…。」
照れくさそうに。
ボソッとつぶやいた。
「なんで?」
その理由が分からない。
「アニキにお目付け役は言われたよ。でも、初めて葵織の話を聞いた時から気になってたんだ。」
…柚夢の言ってた
「同じ境遇だから?」
「ああ…でも、それでもまっすぐに生きてる葵織が眩しく見えた。」
「あたしより、郁人の方がまっすぐだよ!!」
優しいし。
誠実でしょ?