愛玩~夢幻の秘密~

「…今はね。でも、兄妹だから。しかも、中学生だろ?…マズイよって思い込もうと、少しずづ距離を置こうとしたのに、アニキのあの一言でブレーキの場所が分からなくなった。」


「じゃあ、郁人が冷たくなり始はじめたのって。」


気持ちを落ち着けるためだったんだ。


「そう。その後すぐの柚夢とだろ?柚夢が何も知らないはずがないからな。1日ならあることだけど…1週間はないだろ?まぁ…トドメは今朝。否定しても、現実を見た気がしてさ。このままじゃ葵織を壊しちゃいそうで…だったらここを出ようと思ってさ。」


「…。」


言葉が出なかった。


郁人が拒否していたことも…。


柚夢が変な約束したことも…。


今日の約束だって。


こうなるのが分かっていたってことでしょ?


…柚夢!!


まんまと罠にはめたんだ。


きっと今頃、笑ってるんだろうな。

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