あたしとあいつ
「あ、“かおりん”だ」
携帯を開き、通話ボタンを押した
「やっほー、かおりん」
『夜にごめんね、ゆずゆず』
「いえいえ。明日の事?」
“かおりん”は現場仲間の女の子
年はあたしの一個下。…ん?二個下だっけか??
ま、いいや
“ゆずゆず”はあたしのあだ名
『うん。明日、皆9時に現場来るって』
「マジか!!了解ー」
『あ、そうだ。ゆずゆず!!』
若干怒ってるかおりんにあたしは頭を傾げる
…あたし何かしたっけ??
『最近全っ然コミュ来ないじゃんかー!!』
「…へ?」
『最後に来たの先月だよ!?しかも
“あたしも来月のライブ行く(^o^)/”
だけだよ!!』
心配したし、寂しかったんだからー!!
そう続けるかおりんに、
あたしはいたたまれなくなった
「ごめんね、かおりん」
『じゃあ早速きてね!!』
「はぁー……分かった」
『じゃあね!!ほぼ皆きてるから』
「はいよー」
ピッ
…年下に怒られるあたしって一体……
携帯をベッドに投げ、重い腰をあげた
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