ハチミツ×シュガー



 お昼を食べ終えて、席で真弓と2人、他愛もない話をしていた、そんな中……



ガラガラッ


 何だか乱暴なドアの開け方。


 周りが一瞬シン…となって私もチラリとドアへ目を向けると…


「彼方!」


 女の子の声で、分かった。





 みんなが注目しているそこには、気怠そうに学ランの首元を緩め、ペタペタと上履きの音を響かせながら教室に入ってきた西城 彼方くんの姿が。


 透き通るような色素の薄いサラサラな髪に、瞳は髪と同じ栗色。

 肌は白く、手足が長くてモデルのような美しさの彼。
 眉間にしわを寄せているけど、皇に負けず劣らず格好いい。

 その彼の元へ、学年1可愛いと評判の岬 理恵ちゃんが駆け寄った。



 彼は相変わらずふてくされてる顔。





 不意に、その目が私を捉えた。




< 10 / 771 >

この作品をシェア

pagetop