ハチミツ×シュガー



「可愛いよな、如月は」

「んなっ そそそんな事無いもん!」


 何言ってるのっ?

 またからかって!



「ははっ どもり過ぎっ!
 如月は可愛いよ。顔の作り、云々じゃなくて。

 中身の可愛らしさが外にだだ漏れって感じ?」


「斉藤〜!よく分かってるじゃない♪

 楓の良さは、顔の良さじゃない。
 中身の良さが表に出てるとこなのよ!」



 ――それって…


「なんだか微妙なんですけど……」


 私は納得出来なくて。自然にだけど、眉間にシワを寄せていた。



「んな事ねーよ!

 如月はその素がいいんだから」


 ニカッと人好きする笑顔で言ったと思ったら、何故かいきなり走り出して、先に行ってしまった斉藤くん。



「はぁ〜ん
 ……そうゆう事ですか」


 斉藤くんの後ろ姿を見て真弓はニヤリと笑い、何の事だか分からない私には、やっぱり説明してくれなかった。




< 100 / 771 >

この作品をシェア

pagetop