ハチミツ×シュガー



 彼が睨みつけるように、私を見下ろす。



「あ…」



 ――恐い…っ




「何? 斉藤と二人で帰りたいの?」


 私の両肩にある手が、グッと肩をつかむ。



「――っ 違う!」




「……俺以外の野郎と二人にさせる訳ないだろ」


 唇が触れそうな距離で、私に言ってきた。




 低い声、鋭い瞳に……ただ、怖さしかなかった。



「…こ、う…」



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