ハチミツ×シュガー



「ねぇっ恥ずかしいんだけどっ!」

「ウルサイ!
 あと少しだから大人しくしてっ」



 ううぅぅぅぅうっ(泣)



 真弓はお洒落にかなり気を付けてる子。

 今までも散々言われてきてたけど、痩せたらやっぱり実力行使に出てきた。



 お昼休みに保健室を借りて、真弓は手持ちのメイク道具全て使う勢いで、私の顔をいじってる。


「楓は肌の色が白いからあまり派手な色は使わないからね。

 ……アイライナーは細く長く
 ……チークはピンクで…」


 パレットのように、人の顔に色を付けていく。




「――ほら、完成!」



 真弓がすごい笑顔で手鏡を渡してくれた。

 少し離れた場所で見守っていた保健の先生も、「あらまぁ!」とビックリしてる。



 その反応に、私は恐る恐る鏡を覗いてみた。



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