ハチミツ×シュガー



 窓際の席から椅子を2つ用意して、私に手を伸ばす。


 私は少し躊躇いながらも手を取り隣に座った。




「………」




 何か用かと思ったんだけど……彼は黙って窓の外を眺めてる。

 私はその隣で、静かに座ってるだけ。




 ――沈黙が、恐い。







「何かあった?」


 彼が窓に目を向けたまま、急に話し始めた。



「何かって…?」





< 156 / 771 >

この作品をシェア

pagetop