ハチミツ×シュガー



「そうか。じゃあ、そのまま真っ直ぐ帰って平気か?」

「うん、大丈夫!」


 明日お弁当作ろうかと思ったけど…。

 張り切ってるように思われると恥ずかしいから、やめにした。




「なら……本屋寄りたいんだけどいいか?」


 皇が珍しく買い物の延長を申し出る。

 そんな事始めてで。



「了解!」

 私は笑顔で頷いた。



「私も何か買おうかな♪」

「ついこの間、服とそのサンダル買って金ないんじゃないのか?」

「う゛っ」


 ――忘れてたぁ!




 私が軽くヘコんでると、


「まぁ、一冊位なら買ってやる」



 見上げると、無表情のまま私の頭を撫でる皇。

 嬉しさに、皇の腕をつかんだ。



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