ハチミツ×シュガー
11



「う〜〜〜っ」

「ほら!いつまでも緊張してないで」

「だって…っ!」




 今日は日曜日。

 そう、西城くんとの約束の日。



「本当にこれで大丈夫かなぁ…」


 昨日の夜から真弓が泊まりに来てくれて、朝から私の髪の毛とメイクを助けてくれてる。



「……私がやってるのに似合わないなんて言うつもり?」


 こわっ!


「そ、そうじゃないよっ」

「――なら、もう少し自信持ちなさい!

 はい、終わりっ」



 最後はイライラを吐き出すように大きな声で完成を宣言する真弓。

 改めて鏡を覗き見ると、化粧はいつものようにナチュラルに。
 髪は前髪を上げてポンパにし、毛先に緩くカールを付けてあった。



「せっかくだからマニキュアもやろ♪」


 時計を見て、まだ時間に余裕がある事に気付いた真弓は、薄いピンク色のマニキュアを足と手に丁寧に付けてゆく。



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