ハチミツ×シュガー





「あつ…」



 額に汗が吹き出る。


 あと、2週間程で夏休み。

 期末も終わり、やっと放課後の私の楽しみが待ってる。




カラカラ…


「失礼します……」



 中に入ると、いつものように図書委員一人だけ。

 そのまま窓際の風通しの良い机に向かうと、カバンを静かに置いた。


 背中からの風に、しばし体を預けて。

 ……今日は何を読もうかな。




 外からはサッカー部と野球部の声が聞こえる。


「うぎゃーっ」
「ぶっはっはっはっ」
「やめろぉー!!」



 ――部活中……だよね?


 私は立ち上がると、外からの声に耳を傾けながら本棚に向かった。



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