ハチミツ×シュガー



 少し風に当たってからイスに座った。



「ふぅ…」


 本を手に取り、読み始める。








『この本って、ここでしか読めないの?』


『そうゆうわけでは無いんだけど……』





 ……また。




 ――やめて。

 思い出させないで。





『なら、どうしてこんなに通うの?』




 やっと……前の日常に戻ってきたのに――








『好きだ』




「―――っ」



 息が苦しい。




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