ハチミツ×シュガー





 人一人分あけて並んで歩く私達。



 隣に、並んでいいんだ…。


 下駄箱でお互い靴に履き替える。
 西城くんの方が早くて慌てて靴を持つと、先で彼は待ってくれていた。


 私はなんだかすごく、すごく恥ずかしくなってしまって……うまくローファーに履き替えられない。



「……何やってんの?」


 下を向いて靴にかかとを押し込む。中々入らない。

 西城くんは呆れた声で先を急がせるけど……。



「――っ履けた!

 おま、お、お待たせしましゅたっ」







 ――噛んじゃったっ




「ぶっ ふははははっ」


 西城くんはお腹をくの字に曲げて大爆笑。

 下駄箱の外にも聞こえてるようで、部活を終えた生徒が目を丸くしながらこちらを見てる。




 ……もう消えてなくなりたい…。(泣)



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