ハチミツ×シュガー



 な、に……?


 私を見下ろしたまま、瞳を逸らさない彼に不安になる。


 私達を遠巻きに見ながら追い抜いていく生徒。
 その視線に気付きながら、身動き出来ない私。


 あまりにも彼の表情が読み取れなくて、口を開こうとした、その時。




「――お前は俺の彼女だよな?」



 え……?


「あっ……ほぇ…?」


 おかしな受け答えになっちゃったけど……。

 そんな私を無視して、私の両手を優しく握った彼。




「――だから……

 俺の彼女は、誰?」



 そう言って、顔を近付け私の顔を見下ろす。





 ――絶対、わざとだよね……?



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