ハチミツ×シュガー



 お互い何も言葉を交わさずに……気付いた時には、前に皇に会った十字路に着いていた。




「……西城くん。ここで大丈夫だよ」


 私は繋いだ手を離そうとしたけど。


「――家まで」

 彼は再度力を入れて私の手を握りしめる。




 ……どうしよう。



 私の心の声が聞こえたのか、


「――迷惑なのか?」

 表情なく、西城くんが言った。




「……そんな、事…」


 ――ないなんて、言ってしまったら……



「如月」


 私の大好きな彼の声が、私を呼ぶのに……

 バツが悪くて顔を上げられない。




 どうして……私はいつもこうなんだろう。



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