ハチミツ×シュガー
パシャ…パシャ
鏡に映る私の酷い顔。
寝不足で目蓋が腫れて、顔も浮腫んでる。
「――ブサイク…」
こんな顔を西城くんに見られるなんて……嫌だわ。
冷たい水と熱めのお湯を交互に顔に当てて、クリームでマッサージをする。
真弓に聞いた応急処置だけど、私には合ってるみたいで何とか目蓋の腫れは引いた。
コンコン…
「楓、もう時間無いぞ」
「あっ…すぐ行く!」
急いで眉毛を整えて、マスカラを軽く塗ってリビングに向かった。
「いただきますっ」
チーズトーストだったから助かった。
ほうばりながら家を出る。
エレベーターのドアを開けて、皇は待っててくれた。
「……行儀が悪い」
片方の眉をピクリと動かして皇が言うけど。
「だって……お腹空いてるんだもん」
チン…
エレベーターが一階に着いた。
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