ハチミツ×シュガー




「行こうか」



 ごく当たり前に、私に手を差し出す彼。




「うん…」


 ……やっぱり、私を迎えにきたんだ……。








 二人並んで歩く。



 手を繋いで、歩幅を合わせて。





「今日選択授業あったよな。如月、何受けてる?」


「……私?
 私は現国だよ」


 学校に近づくにつれ、生徒達の視線が気になり出す。

 私はソワソワしてしまって、会話が耳に入らない。



「――気にしすぎ」


 隣で少し不機嫌な彼の声。

 怒らせてしまったかと怖い。



 怖いんだ、けど……


 もっと怖い、女子の視線の方が気になる。(泣)



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