ハチミツ×シュガー




 2時間目の始まりのチャイムが聞こえた。


 私達は、空き教室の窓際の壁に二人並んで座る。



「ははっ まだ怒ってんの?」

 隣の西城くんは笑いながら私の顔を覗き込む。
 私は体育座りをしながら、膝に顔を埋めていた。



 ……あんな激しいキスなんて……っ

 もう顔も見れない。(泣)







 ――お互い息も切れ切れに、ゆっくりと唇を離していった。


 ……その瞬間。


 西城くんは大爆笑!

 私の顔があまりにも真っ赤になりすぎてて、笑ってしまったんだって。




「うぅ〜っ ひどいよぉ!」


 半泣きで顔を伏せてる私に

「如月さん、パンツ丸見え」「えっ!」


 慌てて膝を下ろした。

 その瞬間、肩を掴まれて彼が口角を上げ、


「――やっと顔上げた」
「んなっ 酷いっ」


 顔を背けたいけど後頭部を掴まれて、顔を動かせない。




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